1. TOP
  2. 防災備蓄
  3. 災害時の食料備蓄が悲劇にならないためにすることは

災害時の食料備蓄が悲劇にならないためにすることは

不安でモノをただ貯め込むばかりだとかえって危険

 

新型コロナウイルスの感染対策と共に、災害時の備えにも意識が高まってきています。

思いもよらなかったこの感染症で、世界中の人々の生活が一変しました。

いつ何が起きるか分からないという危機感を今まで以上に感じている方々も多いと思います。

人は不安を感じると守りに入ろうとしがちです。

お金やモノを貯め込もうとしますね。

お金は預けますがモノは手元に置くことになります。

維持管理を上手くしないと、モノが溢れてしまいます。

万が一の時の備蓄を考える時、ただ貯めておけばいいのではなくて、それをいつか使うかもしれない日のために管理しておく必要があります。

 

備えたのに使えない悲劇にならないためにすることは

 

賞味期限の長いものほど要注意

特に保存期間の長いものを防災用にと備える方が多いように思います。

3~5年或いは10年といった災害備蓄用と謳っているものも近年増えてきました。

一度買っておけば当分は放っておいても大丈夫と安心できます。

ですが、こういった長期保存ができるものほど管理をちゃんとしておかないと、忘れてしまいます。

つまり期限が長い分、油断してしまうんですね。

日頃から家の中にモノが多い方は、特に危ないかもしれません。

モノの扱いが大雑把で、特売だから買っておこう、今度食べよう、腐るモノじゃないし、いつか使うかも、、、、

こんな調子でモノを貯め込みがちだと、万が一の時の備えも無計画でやってしまいます。

管理せずに備えると、無駄にしてしまう可能性が高くなります。

いざ出番ですよとなった時に、どれもこれも賞味期限切れで食べられないなんてことが起こるわけです。

貯め込んでいたつもりが、役立たずのモノばかりだったら、まさに悲劇じゃないですか?

「高価な持ち出し袋を購入して安心したものの、数年経って出してみると、殆ど賞味期限が切れていて捨てた」なんて話はよく聞きます。

こんなことになると備蓄する気が失せてしまい、次へと繋がりません。

防災備蓄は、継続してく為にも無駄にしない事が重要です。

 

賞味期限が短くても普段食べているものを買い置きしておく

いつ起きるかもわからない災害用に長期保存できるモノばかりでなく、いつも食べ慣れているモノを余分に買い置きしておけば、無駄にしてしまうことはありません。

数か月の賞味期限があれば、十分災害用にもなりえます。

最近は随分改善されてきているようですが、私達はとかく災害用保存食品は高価で不味いという固定観念を持ちがちです。

それでも災害時は、生きるために我慢しなくてはいけないし贅沢は言っていられない。

勿論そうですが、備えておくことで少しでも日常に近い避難生活ができ、減災にもなるのであれば備えておこうよというのが、防災備蓄の考え方だと思うのです。

普段から食べているものであれば、不味いということもありません。

既に馴染みの味で美味しく食べられると、ほっとするはずです。

然も、いつもの買い物時にお手頃に買い求められる。

こんなスタンスで万が一の時の備えをしてもいいんじゃないでしょうか?

災害時用に特化しないで、できるだけハードルを下げてできる方法で負担を減らしていきませんか?

備蓄を特別なモノとしないで生活に取り込んでいくと、きっと備えのある暮らしが当たり前になる日が来るでしょう。

 

一般社団法人 防災備蓄収納プランナー協会

 

 

 

廃棄にならないようにするには管理しやすくしておくこと

モノの維持管理がちゃんとされていなければ、長期保存できるモノでも日常のモノでも、無駄が起きてしまいます。

防災用に限らず、普段から二度買いや買い過ぎでモノを腐らせがちな管理下手さんは、要注意ですね。

 

     備蓄品の管理の仕方

  1. 1年に1度は見直したり入れ替えたりする日を決める。
  2. 賞味期限が一目でわかるようにラベリングするペンとシールはモノの傍に置く
  3. リスト表を作って入替え時期を明記する
  4. グループごとでまとめ迷子にしない

 

例えば食品を備える時、グループで分けてかごやケースでまとめます。

  • 主食-アルファ化米・パックご飯・パスタ・おかゆ・カップ麺
  • おかず-缶詰・レトルト
  • 汁物-スープ・味噌汁
  • おやつ

ざっくり分けて書き出し、必要な個数をリストに記入しておきます。

ひと昔前までは3日分と言われていましたが、今は最低1週間分が一般的になりました。

献立を作り家族人数分の個数を割り出すと、かなりの量になります。

尚更、廃棄なんて勿体ない。

時折、普段の食卓に出して食べながら備蓄します。

もし食べきれないと思ったら、フードドライブやフードバンクを利用するのもいいですね。

最後まで無駄にせず誰かの役に立って消費しきることが大切です。

全国の自治体が取り組んでいますから、HPなどで探してみて下さい。

筆者の住む自治体にもありました。

 

NPO法人eワーク愛媛&えひめフードバンク愛顔

 

見えるところで管理する

管理しやすくするために、まず手に取りやすい場所に置きます。

食品だとキッチンや食品庫が管理しやすいですね。

出し入れが簡単なほど定期的に見直したり入れ替えたりすることが楽にできるので、継続しやすくなります。

更にいつも目にすることで、意識の中から消えません。

決して奥の方や上の方に置かないで、見える化しておく事が大切です。

万が一の時の備えは、すぐに取り出せて使える状態にしておくことが何より重要です。

 

\ SNSでシェアしよう! /

愛媛・松山・西条の整理収納アドバイザー脇本陽子の気負わない小さな習慣の注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

愛媛・松山・西条の整理収納アドバイザー脇本陽子の気負わない小さな習慣の人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

ライター紹介 ライター一覧

陽子さんのお片付け

陽子さんのお片付け

整理収納アドバイザーとして講師活動をしつつ、防災備蓄収納1級プランナーとしてまた新たなステージに立ちました。
これから先の暮らしがシンプルでありながら、必要最低限の備えがある理想の暮らしを思い描きながら、イキイキと綺麗に歳を重ねていきたいと思います。

保有資格
2013年  ファイナンシャルプランナー2級
2015年  整理収納アドバイザー1級
2015年  整理収納教育士
2016年  整理収納アドバイザー2級認定講師
2017年  生前整理2級
2018年  防災備蓄収納1級プランナー
2019年  防災士

陽子さん  記事一覧

  • 整理収納問題を解決してスッキリ暮らすためには?

  • 新築して引越す前は住まいの整理が最重要

  • 防災備蓄食を廃棄しない~SDGs~

  • 行動パターンを見直して散らからない部屋を目指す

この記事を読んだ人が良く読んでいる記事は・・・

  • 非常時パニックを避け家族を安心安全に守る為に備えておく「水」は、どうするか?

  • 救える命を前に傍観者にならないために防災士になる

  • 家庭備蓄で真っ先に用意するモノは優先順位をつけてみれば進めやすい

  • 備蓄食の賞味期限切れをなくす秘訣

  • 防災備蓄食を廃棄しない~SDGs~

  • 防災備蓄を継続していくには無理をしない無駄にしない