いつも携帯するゼロ次の備えは命を守る自分専用を優先して軽量・コンパクトにして持ち歩く
目次
不意を突かれる地震に備える
近年、大きな災害が頻繁に起きていますが、人が自然の力を抑え込むことはできません。
中でも地震だけは、不意を突かれますから人命に関わる被害も大きくなります。
この大きな揺れを自然現象の一つだからと受け止められるくらいの余裕があれば、理想ですよね。
過去の経験と知恵を活かして、少しでも被害を軽減することができればとの思いから、私達は備える訳です。
買い物中だったり、映画館で映画見ている時だったりするかもしれません。
足止めされ、帰宅難民になることだってありえます。
一家団欒でテレビを見ている時とは限らないのです。
どんなシチュエーションでわが身に振りかかってくるのか、全く予想がつきませんが、備える必要性は分かっていても、さてどこから何をどう揃えればいいか迷う所でもあります。
目的別に三段階で分けて考える「備え」
- 外出先で被災した時のために、常に持ち歩く備え(ゼロ次の備え)
- 非常時避難する時のために、持ち出す備え(1次の備え)
- インフラ復旧まで命を繋ぐための備え(2次の備え)
「備え」というと、水や食料などの備蓄を真っ先に心配しがちですが、それは発災後、命が助かり避難ができた後からの話になります。
いつ起きるかもしれない災害から、発災直後、出掛けた先でも命が守れるように「いつも携帯している備え」というのも必要です。
常に持ち歩き身に付けておくとなると重装備という訳にもいきませんから、最小限の守りという事になります。
返って、お手軽に備えられる気軽さもあります。
その観点から、もしもの時を想像して常に持つべきモノは何か?「ゼロ次の備え」をここでは考えてみましょう。
安心を持ち歩くゼロ次の備え
- 小さくポーチにまとめる
- 負担にならないよう軽量にする
ポーチにまとめておくと、バックを換えてもポーチごと入れ替えれば済みます。
邪魔になるような大きさや重さだと次第に持ち歩かなくなってしまうので、出来る限りコンパクトに軽量になるよう入れるモノを選びます。
発災直後では、どんなものが必要になるか?
高齢の方と赤ちゃん連れの方では、必要なモノがそれぞれ違うでしょう。
自分に置き換えてご参考になさって下さい。
1.情報収集は命を繋ぐ要
スマホ・ケータイ 家族と連絡を取ったり今起こっている状況の情報収集には、欠かせないツールです。
問題は、電池切れ。
ネット環境が整備されていても、使えないと意味がありません。
まず一番にしておくと良いのは、「設定」を「低電力モード」「省エネモード」へ切り替える操作です。
特にスマホは便利な機能やアプリが使えますが、電池を消耗してしまいます。
停電になることを見越し電池を温存しておかなくてはなりません。
優先順位を考え、更に充電できる機器を持ち歩いておくと安心です。
充電機器には、乾電池式バッテリー、充電式バッテリー、手回し式、ソーラー式とあります。
常に携帯できてすぐ使えるのは、乾電池式と充電式のバッテリーです。
乾電池式は、コスパがよく軽量、停電時でも電池があればいくらでも使えるので問題ありません。
一般的なモノは容量が小さいのでスマホフル充電は、難しいでしょう。
充電式は、握りこめるほどコンパクトでお手軽です。
乾電池より高価ですが、乾電池を買い足していくことを考えると繰り返し使え経済的です。
何より容量が大きいのでスマホやPC充電が可能ですが、ライフラインが止まる災害時は充電する電源を失います。
ゼロ次の備えには充電式バッテリーでコンパクトに大容量の安心を持ち歩き、1次、2次の備えには乾電池式バッテリーも備えるといった具合に、デメリットを補うように用途別に備えるとベストでしょう。
ライフラインの復旧が長期に渡ると、手回し式やソーラー式も活躍しそうです。
それぞれの目的にあった方法で、備えるということです。
ラジオ 非常時は今何が起こっているのかまずは知って、取るべき次の行動を決定します。
すぐさまSNSで情報収集しようとします。
その際、電気が途絶えネット環境がない中でも活躍するのが、ラジオです。
スマホにアプリを入れておけばラジオを聞くことは出来ますが、電池には限りがりますから災害時に限っては使い方にも注意が必要です。
混乱している状況の中ではデマも飛び交い、正確な情報を得ることは、生死を分ける事にも繋がります。
非常時というのは、公共の電波で発信される正確な情報を自分で掴み、判断し行動しなくてはいけません。
そこが生死を分けることにもなりかねません。
2.早い救助は生死を分ける
ライト 閉じ込められたり、身動きできなくなったりするかもしれません。
自分の存在を周りに知らせ、早く救助してもらうためにも使えます。
日中でも停電すると建物の中はうす暗くなり、夜間の移動や場合によっては、慣れない場所に足止めされ一晩過ごすことにもなりかねません。
ポーチに入るようなコンパクトライトや懐中電灯があると安心です。
ホイッスル 音も存在を知らせる手段の一つです。
大きな声で救助を叫び続けることは体力を消耗し、負傷していたりすれば更に難しいでしょう。
高齢者でも効率的に大きな音が出るホイッスルを使えば、気付いてもらえる可能性が高くなります。
中に玉が入っているものは濡れると音が出ませんから、防災用に持ち歩くものは玉のない防災用ホイッスルを選びます。
いざという時すぐ使えるように、ポーチの中ではなく首から下げたりキーホルダーやバッグに直接つけておくのもいいでしょう。
中には、個人データを丸めて入れる仕様になっているホイッスルもあります。
3.自分の情報
身分証 コピーでもいいですし、緊急連絡先のメモも入れておきます。
ポーチでなく、常時持ち歩く財布に入れておくと、防災ポーチはよりコンパクトになります。
筆記用具・メモ バッグに手帳を持ち歩く人は、ポーチに入れる必要はないですね。
4.もしもの時数時間或いはひと晩越すためのモノ
マスク 災害時は粉塵が舞い、空気が汚染される為マスクは必携です。
水・携帯食 いつもバッグにお茶やお菓子を持ち歩く人は、ポーチに入れなくていいですよね。
一時過ごせるくらいの食べ物があると気持ちも落ち着きますから、栄養補助的なお菓子をいつもバッグに入れておきます。
携帯トイレ 車中やエレベーターの中で長時間動けないこともあるかもしれません。
密閉できるポリ袋と吸水できるモノがあれば代用できます。
例えば、オムツや生理用ナプキンも使えるんじゃないでしょうか?
市販されているものでも一回分持っていると、安心です。
保温シート 薄くてコンパクトに畳めますから嵩張りませんし、敷いても被っても覆って目隠しにもなります。
100円均一でも売られていますから、1枚あると重宝するんじゃないでしょうか。
カイロ・冷感タオル 冬はカイロ、夏は冷感タオルをいつもバッグに入れておくと、普段使いしながらもしもの時に役に立ちます。
暮らしの延長線上に防災はありますから分けて考えず、普段使いするモノを防災にも活かすという風に備えます。
大判のハンカチ・ティッシュ 日頃からポケットやバッグに入れておけば、ケガの応急処置にも使えます。
ハンカチは、三角巾の代わりもなりますね。
生理用品 ゴミ袋・レジ袋 ソーイングセット 除菌シート 汗ふきシート お泊りセット他
防災ポーチの中身の正解は自分専用
自分にとって何が欲しいかを考えて入れていけばいいのですが、あれば安心なモノは沢山あります。
ですが全部持ち歩くことは出来ませんから、いつも携帯することを前提にコンパクトで軽量にしておくことが大切です。
人それぞれ違います。
これは、住まいの整理収納と似ているところです。
兼用できるものはして、専用のモノをなるべく増やさないというのは、暮らしを身軽にするコツです。
「ゼロ次」の目的をはっきりさせ、自分は何を持ち何を持たないのかを考えながら試行錯誤していくことが、日頃の備えです。
いつものバッグに入れておくモノや財布に入れておくモノ、内ポケットに入れておくモノ或いはバッグの取っ手部分につけておくモノという具合に分けて備えると、防災ポーチはコンパクトに収まります。
ゼロ次の備えは、最低限のモノで命を守ることを最優先に考え、できるだけコンパクトに自分専用を作ってみてはいかがでしょうか。