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高齢者が快適に住まう住まいの片付け注意点は想像と共感

今の時代、元気でイキイキした高齢者が多い中、早くから持病で飲み続けた薬の副作用で骨がスカスカの母ですが、79歳で骨折続きの入退院常連組・・・

医学の進歩は目覚ましく、超々高齢化社会に突入すると言われている日本ですが、健康寿命はというと2016年の報告で男性72.14歳、女性74.79歳となっており、少々暗い気持ちになりました。

それでも、延びているらしい。

2019年3月厚生労働省は、2040年までに16年と比べて、男性は75・14歳以上、女性は77・79歳以上と3歳以上延ばす目標値を掲げました。

介護保障が要らず寝たきりにならない一人で日常生活が送れる高齢者をどんどん育て、平均寿命と健康寿命の差を縮めることが社会保障費の抑制につながると、考えたわけです。

社会保障費はさて置き、平均寿命と健康寿命の差はない方が、私達自身にとっても有難いことです。

自分の身の回りのことが全て把握でき、自分の意志でやりたいことをして生活していけることは、幸せなことです。

当たり前のことが当たり前にできるように、生活の場である住まいを安心安全に整理収納していく過程を、只今実家片付け中の筆者の目線から、綴ってみます。

 

高齢者がモノを持ち過ぎる訳は、心と身体に起因する

整理できない心理的な要因を理解する

高齢者の片付けを難しくしている原因の一つには、長い年月かけて染み込んだ想いが、モノに宿ってしまっているためです。

モノ自体、もはや機能せず役割も果たせないような「ゴミ」と思われるようなモノでも、本人にとっては若い頃の大切な思い出や想いが詰まっているのです。

それら全部を大事で要るモノだと思い込んでいる為、多過ぎて持て余しているようなモノでも手放せず、気付くとモノ屋敷の主となっていたわけです。

また一つには、生きてきた時代的背景も大きく左右しているでしょう。

戦後のモノがなかった時代、持っていることが有難かった時代を生きてきた世代です。

今のようなモノ余りの時代を生きている世代とは考え方も価値感も違いますから、何かに使えそう、いつかまた使うかもしれない、まだ使えそう、捨てるのは勿体ない・・・こんな思考に偏っていきます。

そして高齢者の殆どは、年金生活者となり収入も現役時代と比較すると、減少する人がほとんどじゃないでしょうか?

すぐに買いに行けないかもしれないとか、自由に買えなくなるかもしれないといった将来に向けての不安や心配を抱え、ネガティブな心理からモノを貯め込もうとするのです。

世の中の経済が不景気になると、消費を控え貯金しておこうとするでしょ、それと同じです。

精神的に不安定だとモノを貯め込みたくなるのは、なにも高齢者に限ったことではなく、モノ屋敷になっている方というのは、何かしら不安や心配事を抱えているとも言われます。

住まいは、住人の精神状態を表しているといっても過言ではありません。

整理できない身体的な要因を理解する

年齢を重ねると、若い頃のように身体が言うことを訊かないと嘆きます。

腕が上がらない、膝が伸びない、腰がかがめない、、、日常生活に支障が出てくるようになります。

すると、しんどいからちょっとその辺に置いておくとか、またすぐ使うから出しておくといったことになります。

足腰の衰えは、歳を重ねるごとに自覚するところじゃないでしょうか?

加齢からくる身体の変化は、みな共通してやってきますから、楽なやり方に知らず知らずスライドしていきます。

何だか新聞が読みづらくなってきた、とっさに人の名前が出てこない、物覚えが悪くなってきた、若い頃は徹夜くらい平気で乗りきれたのに、今では睡眠不足が翌日のパフォーマンスにもろに出る、こんなことで徐々に加齢を意識し始めたりします。

  • 汚れが見えないから気付かない
  • ストックが沢山あるにもかかわらずまた買ってくる
  • 大事なことをうっかり忘れてしまう
  • 味覚が鈍り食品の鮮度が把握できなくなる
  • 高い所や低い所のモノが死蔵品となる

こんな具合に体力、思考力、記憶力の低下により、暮らし全般を管理し辛くなってくるんです。

住まいを片付けるのにベストタイミングとはいつか?

まだまだ現役で仕事に育児にと奔走されている方も、ゆくゆくはみな同じく高齢者になりますが、その時自分はどんな暮らしがしたいかを、早くからイメージしておく事が大切です。

今できないことが、高齢になってできるようにはなりません。

ついつい先延ばしにしてしまう方は、期限を決めることが得策です。

いつかやろうでは、その「いつか」は今まで来なかったようにこれからも来ません。

プロに任せるにしても、結局はご自身の持ち物の行方を決めるのは、ご自身でしかないのです。

時間が経過すればするほど、モノは増え整理するにも時間とお金と労力が加算していきます。

始めるなら今ですがベストタイミングは、就職、独立、結婚、新築、子供の進学など家族構成や生活が変わる時です。

もっと大きく捉えるならば、年金生活が始まる目前の夫婦二人になったシニア世代が、一番いい時期だと思います。

この時期を逃さず人生の棚卸しをして、長年溜まった垢を落とせば、安心して気持ちよくセカンドステージへと舵が切れるんじゃないでしょうか。

こんな記事もご参考になさって下さい。

 

高齢者の住まいの片付け方は、生活の仕方に寄り添う

高齢者の事故の8割以上は「ころぶ」ことで、場所は半数以上が屋内

 

ころぶ事故が起きた場所の半数以上は「住宅等居住場所」、つまり「自宅」です。 実は、「ころぶ事故」に気をつけなければいけない場所は「自宅」なのです。高齢者の事故の8割以上は「ころぶ」ことが原因

 

長い時間過ごす自宅の部屋こそ、危険がいっぱいだということです。

廊下にモノが積まれていたり、ダイニングテーブルの上が物置になっていたりすると、やはり事故が起きやすい環境でしょう。

廊下は災害時の避難経路として安心して使えるように、テーブルは食事をゆっくり楽しめる場所にしておきいたものです。

しかしながら当人の自覚は薄く、余り出歩かず家の中で静かに過ごせば万事安全だと思い込んでいる節があります。

実際は本人が思っている以上に危なく、周りは何とかケガをしない環境作りに汗を流すわけですが、最低限度の生活必需品だけを置いておけばいいのかというとそうでもなく、物心両方からケアする必要があります。

モノは、精神的に圧迫することもありますが、安らぎを与えてくれることもあります。

想いが宿っているモノは、長年生きてきた証であったり人との繋がりであったりしますから、それらを勝手に断ち切ると、返って精神的に不安定になる恐れもあります。

何を残し何を手放すかは、本人にしか分かりませんが、あれもこれも残したいとなると、また元の木阿弥です。

モノが多いと埃がたまりやすく、掃除が面倒になり衛生環境も悪化します。

また床に並べたりあちこち壁に吊るしたりすると、防災の観点から見てもとても危険な住まいになります。

ここで大事なのは、自分で管理ができる床置きしない程度の量に絞り、飾ったり収納したりするスペースを決めてしまう方が管理しやすいでしょう。

例えば飾りたいモノがあれば、落ちても危なくない場所を確保して、そのスペースに飾れる数に絞るルールを決めます。

吊るすものは、落ちても割れない素材や軽い素材のモノにしておくと安心です。

溢れたモノは、人にあげる、売る、寄付する、保留箱にストックするなどして別にすると、捨てることに抵抗がある方でも比較的手放しやすくなり、多すぎるモノを整理していけるんじゃないでしょうか?

捨てる事はモノを粗末にすることだと罪悪感を持ちがちな高齢者には、誰かの役に立ったり、お金に変えたりすることで、勿体ない精神を守りながらモノを次へ活かす片付け方をお勧めします。

見えるところに見えるように片付けないと忘れる

中段に収納して死蔵品を作らない

高齢になると買ったことを忘れまた買って来て、同じようなものが溜まっている状態になりがちです。

どれもこれも使いかけで、食品だと賞味期限切れになっていたりします。

見えないと分かりませんし、忘れるのも無理はありませんから、隠さないことです。

高齢者の収納は、機能性重視で収納方法を選びます。

何処に何があるか分かることが、一番でしょう。

更に、サッと手に取れる事です。

上段や下段はの収納スペースは、あっても使えないことが多いので、なるべく置かない収納を心掛けます。

なかなかステップ台を持ってきてまで取ろうとしません。

腕も上らないかもしれない、伸ばせないかもしれない、また屈めず下の方のモノは取ろうとしないかもしれません。

収納スペースがあって、モノを入れたとしても取り出して使う機会がなく、死蔵品となってしまう可能性がとても高いんです。

初めからモノを入れない、使わないとしていた方が安全性や衛生面でも、安心ということになります。

収納は、量より質ということです。

全部が見える入れ方で死蔵品を作らない

引き出しは、引いた時に上から中を見て全部が見えるように立てて入れるか、並べて入れます。

衣類、冷凍食品、タオルなど入れ方を変えると、探さなくて済むようになります。

棚は、正面から見て奥まで分かるように、奥から手前に同じモノを並べたり、大きいモノを奥へ小さいモノを手前に入れます。

奥に入っているモノもちゃんと見えるているので、忘れてしまうことがありません。

間違っても上からどんどんモノを入れたり、手前だけで出し入れしない事です。

すっかり忘れてしまった死蔵品こそが勿体ない事だと気付くことで、モノの入れ方も大事だと分かるんじゃないでしょうか?

ラベリングで仕舞っているモノを忘れないようにしておくとモノを探すことが格段に減る

最後は、引き出しや棚、ボックス、ケースなどにラベリングをすることで、何が入っているかちゃんと分かるようにします。

家中を探す必要が無くなり、仕舞ってあるところの検討が付きやすくなったり、ダイレクトでこの引き出しの中だと分かるようにもなります。

使った後も、ラベルの位置へ戻そうという心理が働き、出しっ放しが減ります。

例えば地震が起きた場合、事前に押し入れの奥から出して準備しておくことなどありえません。

予告なしに襲ってくるのが地震ですから、すぐ出せるように日頃から備えておかないといけませんが、何処に入れたか分からないでは、困ります。

すぐ必要なわけですし、そんな時に家中探している場合ではないでしょう。

折角備えていても、いざという時に使えないのでは意味がありませんね。

緊急時、もし気が動転していてもラベリングしておけば、何処に何があるか直ぐ分かり、サッと取り出して使うことができます。

また、食品ストックにも賞味期限をラベリングしておくと、期限が分かり易く廃棄処分を防ぐ手立てになります。

食品は、賞味期限が切れる前に消費し、決して無駄にしないことが防災備蓄の基本でもあります。

 

こちらの記事もご参考になさって下さい。

 

高齢者の住まいの片付けは厄介だと言われますが、安心安全に暮らすためにどうして片付けが必要なのか、どう片付ければ喜んでもらえるのかご参考になれば嬉しいです。

最後に、親世代が亡くなり、遺品整理をされた方々が言われるのは・・・

こんな大変な思いを自分の子供たちにはさせたくない

今から住まいの片付けを始め身軽にしておきたい

共通して言われることです。

元気なうちから始めておかれると、安心です。

モノを整理収納する基本が学べ、ノウハウも分かります。

詳しくはこちらの記事を読んでみて下さい。

 

 

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陽子さんのお片付け

陽子さんのお片付け

愛媛県の松山と西条で、整理収納アドバイザー2級認定講座を開催しております。
2人の息子達も独立し、人生折り返し地点もとっくに過ぎた今、遅ればせながらこれからのまだまだ続く人生について考えました。

お家の片付けをする時、まずどんな風に暮らしたいのか?どんな住まいにしたいのか?と最初に目的をはっきり決めて取り掛かりますが、それと同様、どんな風に歳を重ねたいのか?どんな人になりたいのか?と自分に問うてみると、10年後20年後も仕事を持ち、生き生きと過ごしながら社会と繋がっていたい。これが私の目標です。まだまだ学ぶべき事が沢山ありますが、身体と心の健康を保ちながら、自己実現を目指します。
保有資格
2013年  ファイナンシャルプランナー2級
2015年  整理収納アドバイザー1級
2015年  整理収納教育士
2016年  整理収納アドバイザー2級認定講師
2017年  生前整理2級
2018年  防災備蓄収納1級プランナー
2019年  防災士

整理収納の基本的な考え方というものは、住まいの中に限らずいろんな場面で役に立ちます。散らかりがちな住まいが、気負わなくても毎日のちょっとした習慣ですっきり片付いたお部屋になると、暮らしやすくなります。流行りの雑貨で部屋を飾るのも悪くないですが、シンプルでいてなお10年後もずっと続く気負わない暮らしに惹かれます。
よく聞く、「モノが増えなかなか減らせない」という根本原因を一緒に探りながら、シンプルに片付けられるよう微力ながらお手伝いさせて頂きます。

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