新築して引越す前は住まいの整理が最重要
目次
新築して引越しが決まればまずモノの整理を始める
「新築して1年経ってもまだ荷解きしていない段ボールがあるんです」なんて話も聞きますが、中には「新築して6年になりますが、そのままになってる段ボールが何箱も押し入れに入れたままになってます」そんな話も聞いたことがあります。
メーカーさんからは、「1年後の点検で訪ねると、まだ荷解きしていない段ボールが廊下の隅に積まれているのを見て、がっかりしたことがあります」なんて話も聞きました。
そのまま放置状態になっている段ボールの中身は、きっとあってもなくても暮らしにそれ程支障がないモノが入っているに違いないでしょう。
簡単に言ってしまえばゴミと同じく処分しても問題ないということです。
身も蓋も無い話ですが、これでは引越し業者さんにお金を払って、ゴミまで一緒に運んでもらったということになりませんか。
そうならないためには、事前に住まいの整理をしておくことが肝要です。
新築すると住まいが広くなり置き場所が増えることに安堵するほか、更に引越した後入らないモノは処分すればいいやと安易な気持ちで処分を後回しにされる方は少なくないようです。
いざ引越すと思っていたよりもずっとモノが多く、取り敢えず毎日使うモノから荷解きして生活が始まり、それで十分生活できているとそれ以上荷解きする必要がありません。
例え、そのままになっている段ボールが残っていて、それらをどこに仕舞っていけばいいのか決めかねて年月だけが過ぎてしまっても、日々の暮らしは困らないでしょう。
ですが、新しい生活空間に荷解きせず数年放置された段ボールがあることに何かしら後ろめたさや違和感が生まれます。
問題から目を逸らし後回しにしては、いつまで経っても根本的な解決には至りません。
問題解決の最善策は、引越しの荷造りが始まるまで「使う」「減らす」を意識しながら暮らすことで、新居に運び入れる荷物を減らしておくことです。
引越し日程が決まる前から始めるモノの整理
1.本や雑誌を整理して収納場所を小さくまとめる
場所を取り嵩張る本や雑誌は、溜まりがちで処分しにくいモノです。
その原因は、気になる記事や写真があると手元に置いておきたくなります。
また、読みかけの本はいつか最後まで読もうと思い、手放しづらいものです。
切り抜きしてスクラップにしたり、メルカリやリサイクルショップで売ってお金に換えるのも一つの方法です。
引越しまでにできるだけ冊数を減らし小分けして段ボールへ詰めておくと業者の方の負担が軽減されます。
大きな段ボールにまとめて詰め込むと、荷物の戸数は減りますが一つにまとめた段ボールの重量はいかばかりか・・・
また使い続けてきた本棚の棚板は大丈夫でしょうか?
紙の重さは馬鹿になりません。
初めは重さに耐えていても、10年20年と経つうちにたわんでくることもあります。
筆者は歳と共に活字に眼がついていけず、最近では聞く読書に夢中で手元に残す本や雑誌を厳選して他はメルカリで手放して整理しています。
何度も読みたい本や雑誌が数冊あれば満足できる方ばかりではないでしょう。
本に愛着があり手元に置きたい方でも、ある程度収納スペースとの折り合いは必要になってくるかもしれません。
引越しは自分に必要な本や雑誌の量を再確認して、収納スペースも再検討する良い機会になります。
2.食器を整理して出し入れを楽にする
使っていないモノの溜まり場と言っていい程、普段使わないモノがぎっしり詰め込まれている場所が食器棚だと言われています。
いつも使う食器というのは大体決まったものばかりで、半分くらいは食器棚に入ったまま動かないと言われています。
重ねた食器は取り出しやすい上のモノしか使わないし、奥に入れたモノは手が入らないため手前のモノしか使わなくなります。
結果、好きな食器というより出し入れしやすい食器しか使わなくなるということですね。
また歳と共に重たい陶器製の食器の扱いがストレスになるとか、家族が減り枚数揃える必要がなくなったなど、環境の変化に沿って持ちモノの数や種類を替えていく必要性もあります。
一度全ての食器を出して種類ごとに分けてみると、どんなものをよく使っているのか、どんなものが放置されていたのか一目瞭然になります。
引越す前に使いたい食器だけ残して後は処分です。
欠けてもいない綺麗な食器を処分するのは罪悪感を感じるという人もいらっしゃるでしょう。
ですが、使いもせずに食器棚に放置しているのも罪なことです。
モノというのは人の手で使ってこそ、機能を発揮し役割を果たすことができるのです。
愛情の反対は無関心といいますが、まさに放置という無関心はモノに対して罪なことですね。
安易に貰ったり買ったりせず、住まいの中にモノが入ってくることに慎重になることも大切です。
3.衣類は着たいモノだけを厳選して収納スペースを有効活用する
一番数が多く減らしにくいとされる衣類を整理していくのは大変ですが、コレをやるのとやらないのとでは後々の暮らしにも大きく響きます。
クローゼットには、衣類だけでなくほかにも収納したいモノが入ってくるでしょう。
バックやアクセサリーなどの小物類、季節の家電や季節外の寝具類、趣味のモノなどごちゃごちゃしたモノにクローゼットのスペースを使う必要が出てくるかもしれません。
何年も着ていない服を収納するくらいなら、ほかに必要なモノを収納した方がクローゼットを有効活用できます。
残す目安は、上質の良いモノではなく、「これからも着たい服」かどうかです。
いわゆる「箪笥の肥やし」の類は、手放すべき要らない服ですが、折角持っているのに着ないのは勿体ない。
手放したくなければ、どんどん着る機会を増やしていきましょう。
それでも着る機会がないのであれば、それは「今の自分には必要ない服だ」ということです。
コーディネートが難しかったり、着心地が悪かったり、サイズが合わなかったりすると、着ることがストレスになりますね。
買った時分は気分を上げてくれていた服との相性も、年月とともに変わっていきます。
いつまでも同じでないのは当然かもしれません。
こうして手放していくと新しいモノが入って来る余地が生まれ、クローゼットの中が循環していきます。
この循環こそが住まいの運気を上げてくれるものです。
停滞した重い空気は住む人を憂鬱にさせますが、新鮮な空気が部屋の隅々まで行き渡る住まいは住む人を幸せにします。
クローゼットが整っていると、好きな服を着て毎日気分良く暮らすことができるでしょう。
衣類は自分を表現しオシャレを楽しむツールです。
4.引越しまでに今あるモノを使い切り新しいモノを買わない
引越しの事前準備は、引越し費用を抑えるために「減らす」ことに注力しましょう。
どんな部屋に住むのか決まっていない段階から、「増やさない、減らす」を念頭に置いて生活することです。
今あるモノをしっかり消費していくことで、荷物の軽減、引越し時間の短縮、移動の労力を軽減できます。
間違っても収納家具や収納用品などの入れ物は、事前に用意しないのが無難です。
引越した後で正確なサイズを測り、シンデレラフィットになるモノを用意すれば無駄にならず失敗することはありません。
防災備蓄品は別ですが、日用消耗品や調味料の買い溜めも注意し、ストックは1個と決めて置けばそれ以上増えませんね。
引越しは人生の大きなイベントです。
やるコトは山のようにありますが、同時進行で毎日の暮らし方を見直すいい機会でもあります。
事務手続きが主流になりがちな引越し事前準備ですが、長期にわたり暮らしに影響を及ぼすモノの整理は見落とされがちな引越し事前準備です。
新しい暮らしが気持ちよく始められるように、念頭に置いておくとよい暮らしの整理ポイントを綴ってみました。
参考にして頂ければ嬉しいです。
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