大切な衣類の管理は日頃のお手入れ次第
目次
ストレスの元凶にするには勿体ない、本来楽しむもの―「服」
日本は四季があり、季節が移り変わる頃に衣替えの風習があります。
何不自由なく豊かに暮らすようになってきた現代ですが、一番断捨離したいもののトップは「服」らしい。
知らず知らずのうちに増え過ぎてしまい、もはやストレスの元凶とさえなっていることも多い。
買った時は、心ときめきワクワクしていた服も、いつしか住まいの中でかなりのスペースを占領してきます。
更に困ったことに、とんと着ていない服でもなかなか手放せないときた。
そんな服をもっと愛着を持って、最後まで大切に着ておしゃれを楽しむ為にはどうすればいいでしょうか。
持ち過ぎると1着をぞんざいに扱うようになる
初めから自分で維持管理できる枚数しか、持たない事です。
把握できているTシャツは、◎
記憶に上がってこないTシャツは、✖
記憶に上がらないというのは、無くなっても気付かないということです。
自分にとってそのTシャツは、そのくらいの価値しかないということになります。
当然、着ないまま年月が経っているかもしれません。
把握できている服というのは、あのパンツを履いて、あのトップスのインに着ると合うんだよねと、着た時のイメージが湧いてくる服です。
自ずと、いつでも着られるようにスタンバイされている大切な一着でしょう。
着ている時も、汚さないようにと少し緊張感もあるんじゃないでしょうか。
白いシャツを着た日は、ミートソースとカレーはやめておこうかなと、頭をよぎった経験はないでしょうか?
不本意にも何かで汚れたりすると、すぐにクリーニングに出したり、洗濯機に掛けたりするでしょう。
1着のTシャツでさえも、ちゃんと管理すると綺麗な状態で長く着ることができ、愛着も増します。
逆に、いくらでも替えはあるんだというくらい枚数持っていたとすると、1枚1枚への価値は下がり緊張感も緩みがちじゃないでしょうか。
少々汚れても別のを着ればいいかぁとなり、そのまま洗濯かごに放り込まれ、洗濯されるのは明日かもしれないし、クリーニングに持って行くのも、ほかのモノと一緒のタイミングまで放置されるかもしれません。
いいのか悪いのかわかりませんが、代わりがいくらでもあると後回しにされがちです。
代わりがないというのは、唯一のモノ。
そんな風にTシャツ1枚から唯一の服を選んで所有すると、大切に維持管理するようになります。
お気に入りだから、自ずと丁寧に扱うようにもなりますね。
季節の節目には、来シーズンまできちんと洗って仕舞います。
さて、どんな風に仕舞っているでしょうか?
クリーニングは新品に甦るわけじゃない
数回しか着なかったコートは、さほど汚れもなく綺麗です。
洗濯機では洗えませんからクリーンングに出すとなると、1000円以上かかるでしょう。
他にも家で洗えないモノが沢山あるとなると、ぱっと見綺麗で汚れていないモノは、まっいいかぁ~となってしまいがちじゃないでしょうか。
すると、上質なものほど害虫も好むのか・・・
筆者も痛い経験をしたことがあります。
一度でも袖を通したモノは、見た目綺麗でも洗って仕舞うのが、鉄則です。
だから、維持管理をちゃんとしようと思うと、費用が掛かります。
そうなると、買い物をする時に後のメンテナンスを意識するようにもなります。
たまに、クリーニングに何でもかんでも出す人がいますが、クリーニングに出したからといって、買った時の状態が甦るわけではありません。
洗剤を入れてかき回すんですから、生地は多少なりともダメージも受けます。
何度も繰り返すうちに、経年劣化も早いかもしれません。
ですが、独自の洗剤を使い、プロならではのプロセスで洗って仕上げてくれるので、洗濯機では取れない繊維の奥の汚れまでしっかり取ってくれ、衛生的で気持ちよく仕上げてくれます。
忘れてはいけないのが、クリーニングから持ち帰った服は、ポリ包装から出して風に当てていますか?
通気性の良い収納スペースに保管しているでしょうか?
もしも、クリーニングで清潔に仕上がった服を保管するスペースが、湿気ていたり埃っぽかったりしていたら、どうでしょうか?
隣に仕舞われている服が、汚れていたり汗を吸っていたりしたらどうでしょうか?
折角のクリーニングは台無しですし、そんなところへ大事な服を保管したくないですね。
環境を整えた上で、クリーニングを上手く使い、着たい時に良い状態で袖を通せるようにスタンバイさせておくことは、整理収納の基本的な考え方とマッチするところです。
数が多いとメンテナンスが行き届かない
袖を通す時に、すぐ分かりサッと取り出しやすくするために準備しておく事が、服の整理収納です。
メンテナンスが甘いと、すぐ着て出掛けられません。
さぁ、あの服を着ようと当てにしていたコートに、虫食いがあったのでは非常にショックであると同時に困ります。
ぎゅうぎゅうに詰め込まれていると、シワが寄っていたり襟に変な折りがついてしまったりします。
アイロンを当てなおしたり、別のモノとコーデを考えなおしたりと、サッと出掛けることができません。
出掛ける前になってのドタバタは、ストレスが高まり気持ちが焦ります。
では、服を収めているスペースの広さと服の枚数とのバランスは、とれているでしょうか?
何とか納まっていれば、OKではありません。
パッと見て全体が把握できるように、収納されているでしょうか?
サッと出し入れできるくらいの余裕は、あるでしょうか?
カビや害虫を寄せ付けないように、湿気が籠らず風通しはいいでしょうか?
スペースに合った枚数を超えて収納していると、支障をきたすリスクが高まるということです。
服を楽しむ事は、維持管理をしっかりする事に直結してくるということです。
少ないとオシャレを意識するようになる
筆者は、洋服が欲しくなった時、持っているアイテムを書き出してみたりします。
コーディネートして整理してみると、自分に必要なモノが見えてきます。
逆に欲しいと思っていたモノが、今は必要ないことも見えてきます。
そんな風に紙の上でコーディネートして頭の中を整理しますが、この時間が案外楽しい。
同じコーデでも足元一つ変えるだけで、カジュアルからエレガントに印象が変わりますよね。
マンネリ気味の服も、一本スカーフを巻くだけで新鮮ないい感じになりそうだとか・・・
スニーカーとソックスで足元をカジュアルにすると、シニアグラスのフレームまで変えたくなったり・・・
新たに買うモノは、今持っているお気に入りをバージョンアップさせるモノという視点もいいんじゃないでしょうか?
やたら新しいモノを追いかけるのではなく、手持ちのモノを如何に活かすかということも、「モノを増やさない持ち過ぎない」ための整理収納方法の一つです。
まずは、自分の持っているモノが全部把握できるところまで整理し、好きな服でより一層おしゃれを楽しむ事でストレスから解放されることを願っています。
モノの整理が苦手な方、こちらも参考になさってみて下さい。