簡単で家族にも分かりやすい書類整理は生前整理にも通じる
目次
毎日増えていく紙モノは初めから増やさないよう意識すること
紙モノの整理は、ついつい後回しにされがちで、結局一年溜め込んでしまい、12月のル―ティーンワークになっているという方多いんじゃないでしょうか。
日頃から、溜め込まない仕組みにしておけば、改めて大がかりな書類整理をする必要はありません。
紙モノというのは、溜めてしまうと残す残さないを分けるのにいちいち目を通さなくてはならず、かなり厄介な作業になりますから、手元に入ってきた時に振り分けることが肝心です。
そして用が終われば、即破棄して滞留しないようにすることです。
ですが、一気にまとめて整理すれば手間が何度もかからず効率的だと思っている方ほど、溜め込んでしまって、後が大変ということになるようです。
実は、手間が掛かるようでもその都度整理し、溜めないことが書類整理のコツです。
紙モノは、思っている以上に毎日どんどん増えていきますから、初めから増やさないように意識することが大切です。
「書類は取り敢えず取っておく」は、危険な行為
郵便ポストには毎日何かしらの紙モノが入ってきますが、手に取った時にさっと見て残す残さないを判断することが紙モノ整理のポイントです。
この時の判断基準は、内容までよく知りたいモノか、返信が要るモノか、控えとして取っておくモノか?
目を通して、興味がない・必要ないと思えば即処分です。
自分に必要な情報は、自ら取りに行ける便利な世の中ですから、ここで取捨選択できるんですね。
私達が望む望まないに関わらず、容赦なく「紙モノ」はドンドン入ってきます。
まずは、「余計な紙モノは捨てる」という意識をしっかり持つことが大切です。
後でゆっくり目を通そうと全部取っておくと、そのうち億劫になってダイニングテーブルや靴箱の上など丁度置きやすい場所が、紙モノで山積みになります。
ペーパーレス化に乗っかろう
今の時代は、インターネットで最新情報はいつでも手に入り、クレジットカード、ガス、電気、スマホ等の利用明細もペーパーレス化を推奨していますから、手元に残すべきモノというのは、そう多くはありません。
逆に古くてインターネットに対応していないモノや目の前にある紙でしか通用しないモノだけ残せばいい訳で、他は無くても困らないということです。
何でもコピーを取っておくという方もたまにいらっしゃいますが、わざわざ紙を増やし保管する必要性が本当にあるのかどうか?
持っていれば安心するかもしれませんが、スペースを要し恐らく溜めているだけの状態になっているんじゃないでしょうか?
重要なモノは形で残さない方が安心
防災の視点からも、重要なデータや記録などは安心安全なクラウドで管理すると、豪雨で流されたり火事で焼失したりする心配がありませんね。
私も以前は、一年分の光熱費等の利用明細や使い終わった通帳などを全部保管していましたが、見返す機会もあまりない上に無駄にスペースを取っていました。
いつもの習慣で何となく続いていただけで、あまり意味のない保管だと気付いてからアナログからデジタルへと移行しています。
保管していたスペースや手間がなくなると、また一つ暮らしの贅肉が落ちシンプルライフに一歩近づいたような気さえします。
手間を掛けることが、いつも正しいとは限りません。
また、暮らしが長くなると自身の気力や体力は、若い時のようにはいかないものです。
高齢になってもきちんと暮らせ、自分以外の家族でも分かるようなシンプルな仕組みにしておくことは、生前整理にも繋がっていきます。
自分にとって何が重要で何をするために取っておくのかを、手にする度に、整理する基準にしてみてはどうでしょう。
「分類」で皆が共有できる仕組みを作る
書類は、分類することで全てを把握することができます。
残した書類は後で必要になるものですから、その所在が分かるようにしておかなくては、意味がありません。
その為に、家族の誰もが分かるように分類してラベルを付けておくというのがポイントです。
大分類する
各ご家庭で違ってきますが概ね、家・仕事・医療・年金・通信・教育などの項目に大きく分けられるんじゃないでしょうか。
中分類する
大分類したそれぞれの中をもう少し分けます。
例えば「家」の中を、公共料金・各種保険・各種取扱説明書などに分けます。
小分類する
更に、それぞれの中を細かく分けます。
例えば、「公共料金」の中は、水道・ガス・電気・NHKなどに分け、契約当初に貰った「契約内容のお知らせ」などを保管します。
あまり細かすぎても大雑把過ぎても探し辛くなりますから、大分類、中分類、小分類の3つに分けて管理するのがベストじゃないでしょうか。
場所を取らず分かりやすく収納するには、ドキュメントファイルやファイルボックスを使うと上手くまとまります。
只、入れるだけなので出し入れが簡単です。
大分類別に幅の狭いファイルボックスを何個か用意するも良し、幅の広いファイルボックスの中を見出しガイドで大分類ごとに区切るのもいいでしょう。
収める量によって、或いはスペースによって都合のいいように選べばいいと思います。
更にその中を個別フォルダーで仕切ります。
個別フォルダーの見出し(インデックス)に中分類した科目を記入します。
個別フォルダー内には、小分類された書類をそれぞれクリアファイルに見出し(インデックス)を付けて分けて入れます。
例えば、「NHK」の書類を探す時、「家」のファイルボックスから「公共料金」と書かれた個別フォルダーを探し、その中から「NHK」の見出しが付いたクリアファイルを取り出します。
こうしておくと、入り混じって何がどこに入っているか分からないということは、もうありません。
寿命の短いモノはどう収納するか
毎月の請求書や領収書は、通常1か月で処理されますから口座引き落としなどの決済が完了したことを確認すれば、私はさっさと破棄して残しません。
保管する目的が明確でないものは、無闇に残さないようにします。
書類が溜まりがちなのは、処分して良いモノかどうか判断がつかず、捨てるのが不安で取り敢えず取っておこうとするからです。
何故、何の為に保管するのか?という事を考えてみましょう。
何となく取っておくというのが、書類が溜まる最大の原因かもしれません。
普段の買い物レシートなどは、帰宅したら財布から出して家計簿に記帳したりアプリに入力すれば、もう用はありませんから、即判断がつきやすく破棄しやすいでしょう。
帰宅して荷物を整理するタイミングですぐやっておくか、一日の終わりのルーティーンにしておくと溜まらないと同時にお財布の中も綺麗にリセットできます。
よく財布の中を見れば、住まいも見えると言われますね。
今すぐ、財布を覗いてみて下さい。
どうでしょうか?
そもそも財布の中に余計なモノを入れたくない方は、レシートを受け取らないという選択もあります。
余計なモノを貰わないというのは、整理収納全般に通じるところです。
私は、長年付けていた家計簿からアプリの家計簿に移行し、主な変動費だけエクセルでデータ管理しています。
電卓を叩いてノートに記帳する手間が無くなった上、作業が格段にスマートになって家計全体が把握しやすくなりました。
アプリは、無料でもレシートをカメラで読み取ってくれたり、収支バランスをグラフで表示してくれたりと機能も充実しています。
また学校関係のお便りなどは、行事の詳細など毎日チェックしたり見返したりしますから、ファイルボックスやクリアファイルに挟んで見えなくしてしまうと綺麗に収まりますが、その都度出し入れが面倒です。
この類は、クリップ止めしていつもよく見えるところに貼ったり吊り下げたりすることで、使い勝手がよくなります。
何を優先するかは、それを使う人が決めることです。
見える収納にする場合は、場所を選び悪目立ちしないように住まいの統一感が保てるようにしましょう。
冷蔵庫の正面にドーンと貼らなくても、側面を利用するとか、コーナーを作って専用の掲示板を作るとか、いくらでも工夫する楽しみがありそうです。
暮らしはずっと続いていますが、決して同じではありません。
ライフサイクルに応じて、紙モノの整理も形が変っていきます。
家族が増えたり減ったりと大きく変化する時期というのは、家計管理の仕方も見直してみるといいんじゃないでしょうか。
重要なモノしか手元におかないと決めると、随分捨てやすくなりますよ。