整理収納するメリットは至る所に波及し人生も変える
ペン立てを見れば整理環境がすぐ分かる
部屋の中を整理収納するということは、単に片付けてモノを減らすということだけではありません。
例えば、何かメモを書きたい時、ペンと用紙が必要になります。
そのペンはどこから持ってきますか?
ペン立てや筆箱でしょうか。
サッととれるように、部屋のどこかにペン立てを置いてあるお宅も多いでしょう。
家庭だけでなく、オフィスも同様です。
では、そのペン立ての中は、どんな状態でしょうか?
整理環境は、このペン立ての中をみれば大体想像がつくほど、顕著に現れます。
ボールペン1本取り出すのにも苦労するほど、隙間なくマジックシャーペンや蛍光ペン、ハサミまで何もかも詰め込まれていませんか。
また、ケースを取り敢えず空きビンなどで再利用している場合、高さが合わなくて入っている筆記具が中に埋もれて取り出せなかったり、消しゴムが中に入って埋もれてしまっているなんて凄いことになっていませんか。
空き容器の再利用が悪いのではなく、サイズが合ってない事が問題なのです。
こんなペン立てには、書けないボールペンやマジックも入っていることが多いですね。
笑ってしまいますが、よくやってしまいがちなペン立てあるあるケースです。
モノを片付けたつもりでも、これは整理収納とは言いません。
何かメモを書きたい度に、ストレスがかかること間違いなしです。
使う時に使いやすくしておくのが収納であり、使えないモノを取り除き、使うモノだけにしておくのが整理です。
仕事するオフィスの自分のデスクにこんなペン立てがあったらどうでしょう?
いつもの当たり前の景色として見えていたら、気付かないかもしれません。
一度全部出して、必要な数、種類だけ残し、容器は出来れば仕切りのあるものにして、種類別に分けて入れておけば、更にスッキリし取り出しやすくなります。
たかがペン立てですが、よく使い、よく目にしているモノのはずですから、その整理収納の効果はぐっと実感できるでしょう。
整理収納というのは、持つモノの数がキーとなります。
自分一人で使うのなら、同時に2本のボールペンは使いませんから1本で十分です。
この視点が曖昧だと、いつまで経ってもスッキリ片付きませんし、効果を十分実感できません。
オフィスの「探す」は非効率で信用を落とす
オフィスでは、データ保存をしつつも膨大な紙書類を保存する必要があることもあるでしょう。
未処理のモノや現在進行中のモノ、近々必要になるモノなど溢れています。
「この辺にあるから探して・・・」と担当者が分かっていればいいのではなく、これはココ、それはココと、誰が見ても分かる保存の仕方が必要です。
担当者が休みでも、困ることなくサクサク進められるようにしておくことが重要でしょう。
「探す」ということに慣れている人というのは、整理収納ができずモノを管理できない人というレッテルを貼られてしまいます。
モノの管理ができないと仕事の効率も上がらず、信用度も下がってしまいますね。
自分一人で完結するのであれば自分の責任ですが、チームを組んで仕事しているのであれば、みんなに迷惑をかけてしまっているかもしれません。
もし、「探す」というワードをよく使っているならば、振り返ってみる必要がありそうです。
整理収納ができる人は、雑然と置かれた書類の山を見ると気持ちが落ち着かず、そこから退散したくなります。
若しくはすぐさま、整理し始めるかもしれません。
アドバイザーは、勝手に片付けてはいけない事をよく知っているので、そこはぐっと辛抱でしょうか・・・
家庭ではせいぜい家族との共有ですが、オフィスは大勢の他人との共有になります。
益々この整理収納のノウハウが必要になってくるでしょう。
分けることで誰もが分かる仕組みを作りストレスフリーになる
筆者宅にも以前、息子が学生時代においていった筆記具が大量にありました。
学生時代は、カラフルな蛍光ペンや色とりどりのボールペン、何種類ものシャーペンなど貯めがちになるものなのかどうかわかりませんが、捨てるに捨てられず輪ゴムでまとめて、私が小出しにしながら使いました。
使う分だけ出して使い切り、またそこから使いたいモノを出しては使うを、何年もやった記憶があります。
全部出す必要はなく、使う分だけ分けて使えばいいんです。
無くなれば買って来るのではなく、家にある在庫を使ってモノを消化していく。
モノが溢れがちな方は、この使い切る事が苦手な方も多いようです。
モノの最後を見届けないまま新しいモノを手にすると、今まで使っていたモノへの興味は半減してしまい、置き去りにされます。
そうやって、中途半端なモノがどんどん溢れてしまう。
新たなモノを買う前に、あるモノを使い切っていく習慣は、モノを大切に使い丁寧に暮らす事にも通じます。
これこそが、勿体ない精神じゃないでしょうか。
持っているモノを無駄にせず最後まで使い切ることで、新しいモノとの出会いも慎重になります。
途中で投げ出さず最後まで見届けられるだろうか?そこまで自分の心に聞いてみながら新たなモノを手に入れます。
整理収納ができる人というのは、簡単にモノを増やさない仕組みの中で暮らしているのです。
オフィスのパソコンも同様です。
今にもフリーズしてしまうのではないだろうかと心配になってくる程、動作が重たいパソコンを使っていませんか?
何年分ものデータを入れ続け、立ち上げに時間がかかり、ページ開く度暫く待たなければならないなんて非効率です。
それはいつもの事だから仕方ないよと気にしないというのは、もはや感覚の麻痺或いは怠慢ですね。
そんなパソコンのデスクトップ画面は、大体アイコンがこれ以上入らないくらいひしめき合っていて、またそこで「探す」羽目になります。
パソコンのデスクトップは、オフィスや自宅の整理環境を映し出している鏡と言って過言ではありません。
本人は気付いてないかもしれませんが、その画面状態は確実に見られています。
デスクトップは毎日使うモノや現在進行中のモノだけでいいはずです。
去年のデータやたまにしか使わないモノなんて、デスクトップに必要ありませんよね。
分けずに何もかも混在させてしまって、結果動作が「遅い」データを「探す」ことになってしまいます。
この「遅い」「探す」が、いざ作業に取り掛かる時のストレスになり、効率を下げてしまいます。
何年も蓄積されたブラックホール的な資料やデータに恐怖さえ感じそうです。
転職した先のオフィスの整理環境が劣悪で、どうしても馴染めず研修期間を終える前に退職したという話も聞きました。
こんな倉庫のようなオフィスの整理環境の元で、仕事はしたくありませんね。
整理収納はすべてに相通じるマルチツールだと知る
新たに何か仕事を始めようとしたり、趣味の領域を広げようとしたりする時に、視覚的に入ってくる情報は、ポジティブに捉えられるか、ネガティブに怯え尻込みしてしまうか、自分の気持ちがとても反映されます。
日々の暮らしの中でも、テーブルの上がいつも何かで占領されていると、ブレイクタイムのひと時も気が散って心から休めません。
ソファーに座ってTVを見ようとしても、そこら辺に置いてるモノや掛けているモノが視界に入ってくると、気持ちが散漫になります。
目の前の事に集中できないんですね。
作業するにしてもリラックスして休みたいにしても、気持ちがそこに向かい辛い状態になります。
気持ちを楽にしてプラス思考で前向きに生きたいと思うならば、まずは自分の周りを整理収納することから始めてみましょう。
それは大掛かりな片付けからではなくても、いつも見ている景色を疑ってみる事から始められます。
そこにあるモノは、本当に必要だろうか?
あるべき場所はそこだろうか?
身の回りの整理環境に自分は、鈍感になっていないだろうか?
見方が変わってくると、考え方が変わり行動が変わってきます。
些細な事でも継続すれば人生も変わっていくんじゃないだろうか。